3日間でゴールデンカムイスタンプラリーを駆け抜けてみる~1日目
連日、胆振東部地震の影響で北海道を訪れる観光客が激減、観光収入も低迷していると報道が続く。厚真など震源地周辺を除けば概ね避難は解除され、インフラも復旧し、店舗も通常営業しているところが多いようだが、それでも客足は遠のいているそうだ。
じゃあもう道外からの観光客に頼らず、道民自ら道内でお金を回すしかないんじゃない?
道内各地にお金を落としに行けばいいんじゃない?
…ということで、行ってまいりました。
ゴールデンカムイスタンプラリー
北海道はゴールデンカムイを応援しています?
バカ野郎、今度はこっちが北海道を応援する番なんだよ!!!
スタンプラリーの詳細については、北海道観光振興機構のHPを見ていただくとして、
ざっくり説明すると、道内11ヶ所の博物館等のチェックインスポットを巡り、舞台めぐりアプリで現地のポスターに掲示されているQRコードを読み取り、キャラクターのARを取得するというスタンプラリー。ARをコンプリートすると壁紙がもらえるらしい。
各スポットとそこで取得できるキャラは次のとおり。網走監獄以外ははじめて行くので新鮮な気持ちでまわれそうだ。
アシリパさんだけ優遇されて2パターンあり。インカラマッとか入れないんですかね…。アニメ見てないからわからないけど、登場しないのかな。
しかし原作では名前しか出てこない十勝在住の僕としては、近くにチェックインスポットがないのが厳しい。一番近い谷垣ニシパのいる釧路市立博物館でも100kmくらい離れてるし。
そこで今回の旅は帯広から出発し、平取の二風谷アイヌ文化博物館から時計回りに11ヶ所のスポットを攻めていくことにする。タイムリミットは3日間。
グーグルマップでルートを検索すると次のようになる。
…まあ、北海道一周とまではいかないけど、なかなかのものじゃないですかね。
ちなみに高速使って815kmらしいけど、実際にはスタート地点の帯広からの移動も含み、途中、飲食店やホテルに寄ったり、下道を通ったりもするので、1,000kmを超える目算。
3日あれば1,000kmくらい余裕じゃない?と思うなかれ。ほとんどのチェックインスポットは公営の博物館なので17時閉館、最終入場16時半という縛りがあるため、いかに日中に効率よく移動するかが鍵となるのだ。
さて、1日目の行程は次のとおり。
スタート地点の帯広から第1チェックインスポットの二風谷アイヌ文化博物館まで2時間以上かかるはずなので、初日も朝7時には出発し、開館の9時には現地入りする必要がある。そこから夕張の石炭博物館へ北上し、高速を使って16時半までに小樽市総合博物館運河館へ入り、夜は札幌へ取って返してホテルを取り、サッポロビール博物館で搾りたてのビールを試飲するという予定である。
ゴールデンカムイといえば、アイヌ料理をはじめとする北海道の美味を紹介するグルメ漫画的性格を併せ持っている。今回の旅もただチェックインスポットを巡るだけでなく、ビールをはじめ、その土地のグルメも積極的に堪能していきたい。
~1日目~
で、1日目なんですが…
早速寝過ごして朝9時に出発しました。
前夜に気持ちを高めるため、原作を読み返していたせいだな…。
まあ、旅にトラブルは付き物だからね。仕方ないね。
そんなわけで帯広から下道を2時間半ほどかけて到着したのが、
平取町の第1チェックインポイント、二風谷アイヌ文化博物館(建物の写真は撮り忘れた)。
はじめてのマイARはキロランケさんでした!
アイヌの家にたたずむキロランケ。
キロランケといえば煙草。
二風谷アイヌ文化博物館はその名のとおり、さまざまなアイヌの文物が展示されていて見応えたっぷり。
アイヌの衣装も省スペースで大量に格納。
ゔぇろろろろごうろろろあああああッッ!!
マキリより豪華な宝刀らしく、拵えが立派。
トゥキパスイ(捧酒箸)という、祭りの際に酒をつけて神に捧げる箸。原作でも祭りのシーンでチラッと出てくるけど、今回の旅で一番気になったアイヌの文物。デザインが多彩で見ていて面白いし、アイヌの飲酒文化にも興味が湧いてきた。
アイヌのチセに、谷垣ニシパが幽閉されていた子グマの檻。自販機までアイヌ仕様。博物館の外もアイヌ風で楽しい。
さて、すっかりお昼どきなので、ブランチに平取のグルメを堪能したい。
平取といえば和牛。ステーキである。
平取和牛のステーキとハンバーグの名店くろべこにて、和牛くろべこスペシャルステーキ。柔らかくて旨みたっぷりでヒンナヒンナ。
しかしステーキも美味いけど、それ以上に感動したのがトマト。平取では「ニシパの恋人」というブランドで桃太郎トマトを売り出していて、僕の地元を含め道内のスーパーでも買えるのだが、くろべこで食べたニシパの恋人は、サラダもステーキの付け合わせの焼きトマトも香り豊かで異常に甘い!
え、こんなに美味かったっけ? 産直だから? しかも旬も過ぎてるはずだよね?
釈然としないくらい美味かったのだが、夏場はもっと美味いんだろうなあ。
トマトアイス。これもニシパの恋人を使っているのか、トマトの風味がしっかりしていてヒンナ。
トマトジュースも青臭さが抑えられていて飲みやすい。キロランケニシパには恋人どころか奥さんがいたよな…。
道中にあった巨大な藁人形のような像。アイヌの呪物か何かと聞いたことがあるが、ウィッカーマンみたいだ。
腹ごしらえを済ませてから、日高自動車道を北上する。厚真のあたりは高速でも余震を警戒してか、50km/hに制限されていた。路面も起伏が多い印象。
今回の地震の最大の被災地のひとつである安平町で高速を降りる。街中では重機で取り壊されている建物が散見し、飲食店も再開していない店が多く、想像していたより街は平静とはいえ、やはり他の地域と比べて深く爪痕が残っているようだ。
そんな中でも店頭に行列ができていたのが、夢民舎という地元のチーズ工房直営のレストランみやもと。名物のカマンベールソフト一本にメニューを絞って営業を再開しており、部活の遠征帰りと思しき中学生の集団や地元の方など、客足が途切れない。被災地に落とすお金としては微々たるものだが、僕もカマンベールソフトを注文する。
濃すぎない、さっぱりとしたカマンベールチーズの風味がヒンナ。北海道で評判の良いソフトクリームはミルク感が濃厚なものが多いけれど、これはやりすぎない、控えめで上品な佇まいのソフトだった。
被災していても、こうして美味いグルメを提供し、活気づいた店があることは救いになるんじゃないかと思いながら、安平町を後にする。
第2チェックインポイントのある夕張に着いたときは、すでに15時半だった。
うん、これはもう16時半までに小樽は無理だな…。敗因は寝坊。
当初の計画が頓挫したことを悟り、小樽は明日にまわし、1日目のゴールをサッポロビール博物館に切り替えることにした。
さて、第2チェックインスポット石炭博物館である(また外観を撮り忘れた)。
ARは尾形百之助だ。
博物館本館は夕張と炭鉱の歴史をパネルや炭鉱関連文物の展示で解説しているが、ここの目玉は地下の炭鉱跡である。
地下にはエレベーターで降りる。
1分程度で坑道に到着。埃っぽいにおいと、実際に炭鉱で使われていた機械や、マネキンによる当時の再現シーンが臨場感たっぷり。ちなみに地下ではネットに接続できないので、基本的にアプリを使ったAR撮影はできないようだ。
マネキンがみんなリアル。これみんな江渡貝くんが作ったのかい?江渡貝くぅん!
神社もあった。
坑道内はバイオハザードに出てきそうで、雰囲気たっぷり。
石炭採掘現場では、男子のハートをくすぐるメカの数々が!
出口は本館とは別にある坑道の出入口。いやあ、楽しかった!
夕張グルメは道の駅で買った「たんどら」という石炭モチーフの真っ黒などら焼き。
生地に竹炭を練りこんでいるらしく、夕張らしいオレンジ色のメロン餡とのコントラストがあざやか。メロンもかぼちゃもしっかり素材の風味が出ていてヒンナ。
夕張は駆け足だったけど、街並みを見てもかなり面白そうだったので、また今度腰を据えてじっくり周りたい。
さて、夕張を後にして高速で一路、札幌へ。サッポロビール博物館は20時まで開いているが、テイスティングは18時半ラストオーダーとのことなので、急がねばならない。
…が、夕張を発ったときにすでに17時をまわっていたため、到着は18時半過ぎ。あと一歩のところで試飲はできず。きちんと早起きしてれば搾りたてのビールを飲めたのに…。
第3チェックインスポット、サッポロビール博物館。ARはチンポ先生こと牛山辰馬。
博物館はサッポロビールの歴史を醸造器具やパネル、歴代のラベルやポスターなど、豊富な展示で解説している。
やっぱり昔の方がデザインがお洒落。
チンポ先生はどの娘が一番好みなんですかね…?
昔はリボンシトロンやナポリンだけでなくラズベリーもあったのか! 飲みたい…。
全然世代じゃないけど、やっぱこれですよね! 男は黙ってサッポロビール!
ビールのテイスティングはできなかったが、お土産用に買った開拓使ビールはヒンナ。
ビールゼリーチョコもたしかにビールの風味があって、笑ってしまった。
夜はすすきので札幌グルメに舌鼓を打つ。
ザンギ専門店のゆず塩ザンギに、
麺にがごめ昆布が練りこまれているがごめ昆布ラーメン(塩)。別皿の追いがごめ昆布でさらにとろとろになる珍品!
すすきのへ来たのにジンギスカンや味噌ラーメンじゃないのかよ!?という声が聞こえてきそうだが、こっちはそんなの地元でもしょっちゅう食ってんだよ!あと昼にステーキ食べたから重たい肉料理は年齢的にキツいんだよ!
…ということで、スタンプラリー1日目は札幌はすすきのにて終了。取得したARは11人中3人だが、はたしてこのペースで完走できるのか…?